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16時間フェスティングした方の血液状態から見えてくること

当院に受診される方で、16時間ファスティングをしている方が時々いらっしゃいます。

「空腹こそ最強のクスリ」という書籍を様々な著名人が推奨したことも手伝って、16時間食事をしないというプチファスティングが流行りました。

夕食後から翌日のお昼までは食べない。食べるとしてもナッツと水だけ。でも残りの8時間は何を食べても良いというもの。

簡単に言うと、朝食抜きの1日2食ということです。

空腹時間が10時間を超えると脂肪分解がスタートし、成長ホルモンの分泌も促進して代謝アップ!簡単に痩せられるという説です。(実際はさほど痩せない方も多いですが)

実は、当院に受診される16時間ファスティング実践者には、血液検査で共通した面がありましたのでご紹介したいと思います。

16時間ファスティングでこうなる

低血糖症になる

例:中性脂肪35、ケトン(+−)、血糖値80、HbA1c 5.3

食間が16時間開くことで、血糖値の維持ができずに低血糖を起こしています。

低血糖を起こすので、夜間目が冷めたり、疲れやすかったり、イライラしたり、パフォーマンスが落ちたりすることがあります。ほとんどの方の症状は「疲れやすい」でした。

1日2食では、必要な栄養バランスを保つのが難しい方も多いようです。

バターコーヒーなど脂肪の多い食事で動脈硬化気味

例:L/H比 2.7、ホモシステイン 14.5

16時間ファスティングの前に流行ったバターコーヒーを継続しているパターンも多いですし、1日2食なので、どうしても必要なエネルギーを確保するために、身体は脂質の多いものを求めがちなようです。

その為か、30代などまだ若い方でも動脈硬化リスクが高い状態になっています。

自律神経のバランスが崩れている

例:好中球67 > リンパ球  45

好中球とリンパ球でみる交感神経と副交感神経のバランスが悪く、交感神経優位

意識高い系でストレスによる活性酸素が多いからか、あるいは低血糖を起こしているからか、みなさん必ず交感神経優位です。そして、ストレスのせいか軽く溶血(赤血球が破れてしまう)の状態がみられるのも定番です。

また、ストレスが多い為か、食事回数が少なく栄養不足になりがちだからか、男性でも甲状腺機能が低下気味の方が見受けられます。

朝ごはんを食べよう

解決策としてお勧めしているのは、普通に朝ごはんを食べることです。

できれば、ご飯と味噌汁。そこに卵やお魚、前日の残りのお肉や野菜料理がつくのが理想です。

最初は、しんどいかもしれませんが、入らないと思う場合は味噌汁だけでも。

頑張って食べているうちに朝食が食べられるようになります。

「時間栄養学」の観点からも、朝食を食べないと眠りが悪くなるし、太りやすくなると言われます。

実際、朝抜くと昼、夜にドカ食い傾向になるため、むしろ太る方も少なくありません。

あるメタボリックシンドロームの方の比較試験でも、夕食よりも朝食をしっかり食べたグループの方が優位に満腹感を保ち、インスリンや血糖値のコントロールが良かったと報告しています。

Obesity (Silver Spring). 2013 Dec;21(12):2504-12. doi: 10.1002/oby.20460. Epub 2013 Jul 2.PMID: 23512957

いずれにしても、これまでの採血データを見る限り、低血糖や交感神経優位の状態を改善するためにも、あまりガチガチに16時間ファスティングを長期間お続けにならない方が良いように観察しています。

もしご自分の栄養状態が気になる方は、一度検査にいらしてください。

 

(執筆:分子栄養学カウンセラー大野真理)

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橋本 知子
臨床分子栄養医学認定指導医 、高濃度ビタミンC点滴療法認定医、 アロマテラピーインストラクター、 ハーバルセラピスト、日本医師会 産業医、 日本医師会認定スポーツ医 【所属学会】 臨床分子栄養医学研究会 日本抗加齢医学会 交際抗老化再生医療医学会 点滴療法研究会 国際オーソモレキュラー医学会 日本アロマテラピー学会 日本内科学会 日本糖尿病学会 日本内科分泌会 【経歴】 平成3年 金沢医科大学卒業 平成3年 久留米大学 第4内科入局 平成4年 東京博慈会記念病院勤務 平成6年 末永病院勤務 現在に至る