
今回は、油の選び方がなぜ大切なのかを書いてみますね。
私たちの体を構成する約60兆個の細胞は一つ一つが細胞膜によって城壁のように守られています。
この細胞膜はリン脂質という「脂質」でできています。
つまり柔らかい脂質で出来た膜によって細胞は形を保っているんです。
この膜の働きのおかげで以下のようなことができています。
・細胞内の環境を一定に保つ
・必要な物質だけを細胞内に入れる
・自己と非自己を区別する
・老廃物の排出
それで、脂質の膜の状態が悪いと元気がなくなったり、病気をしてしまったりします。
細胞膜が弱くなっていることが花粉症、アトピー、うつ、糖尿病、がん、動脈硬化、心臓病…あらゆる病気に関わると言われるほどです。
脂質って大切ですね。
また、脳の60%は脂質で出来ています。
大人の脳神経を健全に保つにも一番重要なのは脂質です。
赤ちゃんにとっては一生を左右するほど重要です。脳神経は4歳までに80%が形成されます。
その子の一生を考えると乳児期は特に良い油を必要とします!
乳児ですから、口にするのはママのおっぱいですよね。母乳には脂肪分が多く含まれます。
ですから、大切なのは”ママが何を食べるか”ということなんです。
どんな油をとればいい?
「油」というと悪いイメージを持つ人が多いかもしれません。
でも、もうお分かりの通り、油そのものが悪いのではなく、どんな種類の油を摂るかが重要になります。
とにかく避けたいのはトランス脂肪酸です。
人工的な分子構造になっている「狂った油」が体内に入ると、それが細胞膜や脳神経の材料になってしまいます。
トランス脂肪で溢れている日本で、鬱やアレルギー、がんや糖尿病が増加するのも当然です。
トランス脂肪酸は日本では規制がありませんが、欧米ではしっかり規制されています。
アメリカFDAは2006年に食品への含有量表示を義務づけ、2018年からはトランス脂肪酸の食品添加を原則禁止としています。
世界保健期間(WHO)はトランス脂肪酸の摂取を総エネルギー摂取量の1%未満に抑えることを目標値としています。
日本ではトランス脂肪酸の規制がないのは、その大多数がWHOのこの目標を下回っているからだそうです。
でも、トランス脂肪酸の怖さや、どんな食品に含まれるのかを知らなければ、知らず知らずのうちに悪質な油を毎日取っているかもしれません。
すでにアトピー性皮膚炎などの皮膚トラブルがあったり、うつ症状が出ているとか糖尿病予備軍だったりしませんか?
トランス脂肪酸は何に入っている?
トランス脂肪酸、どんなものに多く含まれているかお分かりですか?
おさらいしておきましょうか。
まず最もトランス脂肪が多いのは、マーガリンとショートニングです。
植物油を固めるために人工的に水素添加することでトランス化してしまっています。(自然な分子構造ではなくなっている)
マーガリンをお家に持っていませんか?
危険なので”せっかく買ったのにもったいない”なんて思わずに処分してほしいくらいですが・・
次回からはバターを購入していただきたいです。
ショートニングやトランス化している植物油は色々な加工品に使われています。安くて長持ちしますからね。
・パン
・ケーキ、ドーナツ、かりんとう
・クッキー、クラッカー
・揚げ物全般
・スナック菓子
・インスタントラーメン
・冷凍食品
・ファストフード
・コンビニ弁当、揚げ物
もちろん、お家で使う油もプラスチックのボトルに入った安い植物油はお勧めしません。
購入するとすれば、酸化しにくいように色付きの瓶に入った
・菜種油
・オリーブオイル
混ぜ物のない優良品を。
あるいは、熱しても酸化しにくい
・ココナッツオイル
・バターやギー
細胞からの健康を考えるなら、油は良いものを使うようにしたいですね!
当院では、分子栄養学外来での検査後、食事指導も実施しております。
油の話を含め、3大栄養素の摂り方、今あなたの不調を改善するために避けて欲しいもの、食べて欲しいものを具体的にレクチャー致します。
まずは初めてセットをご利用ください。
Aセット)55項目+栄養解析+栄養指導:27,000円
Bセット)55項目+ホモシステイン+栄養解析+栄養指導:30,000円