妊婦さんがうなぎを食べても奇形の子供が生まれない理由

前回、妊活中の方がフカフカの子宮粘膜を作るために必要な栄養素について書きました。

中でも特に意識的に摂取していただきたいのがビタミンA!

しかし、ビタミンAというと「過剰摂取に気を付けましょう」という話しか聞きません。

ビタミンAの急性中毒の症状として頭蓋骨内圧の上昇、めまい、悪心、吐き気、頭痛、皮膚炎、関節や骨の痛み、昏睡などがあり、死亡することさえあります。

特に妊娠初期に過剰摂取すると、器官形成異常(奇形)、口蓋裂(唇が裂けたような状態)になる危険があるとして注意喚起されます。

ですが、既に書いたように妊娠を希望する方にも、また妊娠中、産後も需要が大きいため、意識的に摂取して欲しいのがビタミンAなのです。

粘膜や視力の改善だけでなく、細胞の分化、増殖にも関わる非常に重要な栄養素であり、不足することでの奇形が気がかりです。

ビタミンAの過剰はどんな時に起こるのか

ではビタミンAの過剰症はどんな時に起こるのでしょうか。

答えは、合成のビタミンA(レチノイン酸)を過剰に入れた時です。これはいわゆるお薬やサプリメントの形になったもの。

実は天然のビタミンAだとそんな簡単には過剰症にはなりません。

実際、栄養摂取基準で定めている上限値は4000IUですが、ビタミンAの多い食材は簡単に4000IUを上回ってしまいます。

でも”うなぎを食べてビタミンAの過剰症が出た”なんて話は聞いたことがないのではないでしょうか。

例えば‥

うなぎの蒲焼は100gあたり5000IU

鶏レバーは100gあたり52万IUです!(レバーを一度に食100gも食べないでしょうけど)

焼き鳥でレバーの串一本食べただけでも摂取基準を軽く超えてしまいます。

(もちろんどんなものでも食べすぎちゃまずいでしょうけど・・まずそんなに食べられる?って話です。)

 

では、合成ビタミンAは過剰症が出て、天然のものは過剰症が出ないのはナゼ?!ということになります。

それを理解するには、ビタミンAについてもっと知る必要があります。

ビタミンAは、化学名でレチノール、レチナール、レチノイン酸の3種の総称です。それぞれの働きは全く違います。

レチノールβカロチン(植物性)、レチニルエステル(動物性)から取り込んだ血中ビタミンAの多くを占める不活性型ビタミンA。

レチナール:目の網膜に光が当たると還元されてレチノールとなる

レチノイン酸細胞核内の受容体に結合し、細胞の分化に関わる活性型ビタミンA

上の図を見ていただくとご理解いただけるように、レチノールからレチナールに変化し、過剰になればまたレチノールに戻ることが出来ます。

でも、レチノイン酸(活性型ビタミンA)は過剰になってもレチナールには戻れないんです。だから過剰症が起きる訳です。効きがいいけど危険もある。それがお薬になっている合成ビタミンAです。

 

レチノイン酸(活性型ビタミンA)は細胞核に直接働きかけ分化・増殖に影響を与えます。

細胞の分化スピードを早めてくれるそのパワフルさゆえに、レチノイン酸(活性型ビタミンA)はお薬として前骨髄球性白血病に使われています。

分化のスピードを早めてくれる特性を美容に応用したのがレチノインクリームです。

皮膚のターンオーバーを早めることでメラニン色素を素早く浮かせることが可能になります。

受精卵が分裂を繰り返して赤ちゃんになる過程は、まさに分化そのものです。遺伝子のスイッチを否応なしに ONOFF にしてしまうレチノイン酸は胎児に使えば奇形を引き起こします。

だから、そんなことにならないように、特に妊娠希望の方には、ビタミンAは天然のレチノールの形で摂取し、レチノール ⇒ レチナール ⇒ レチノイ ン酸 の代謝のステップを踏む事が大切なのです。

分子栄養学的な必要量

ビタミンAは細胞核に働きかける故に非常にパワフルで、皮膚トラブルや視力の問題くらいなら割と改善が早いことを私たちカウンセラーは体感しています。

それでは、ビタミンAを分子栄養学の治療レベルで使うとすればどれくらい必要でしょうか。

治療に用いる1日量の目安
・腸内環境や子宮など粘膜の改善: 3万IU〜

・眼の乾燥・皮膚の乾燥: 3万〜6万IU

・がんの分化増殖コントロール: 12万IU

国の栄養摂取基準では2400IUくらいは取っておきましょうねとなっていることを考えると、とんでもない量です。
人によっては、「とんでも医療だ!」と言うでしょう。
しかし、この記事を通して医薬品のビタミンA(レチノイン酸)と、天然のビタミンAは異なるものであるとご理解いただけましたら幸いです。
もちろん、サプリメントで摂取するなら、どんなサプリメントを使うかが重要な課題になります。
私たちが安心して使っているものをご紹介しますのでどうぞご相談ください。
(執筆:分子栄養学カウンセラー大野真理)
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