妊娠に必要な栄養ってなに?

ご相談いただく中で、割と多いのが妊活が思うようにいかないという悩みです。

近年、女性のキャリアアップに伴う晩婚化、そして高年出産が増加しており、この10年間で35歳以上の出産は倍増しているそうです。40歳以上の出産もちっとも珍しくなくなりました。

しかし、現実には子供が欲しいと思ったときすぐに赤ちゃんに恵まれる訳ではありません。悲しいことに卵子も母体とともに老化するので、年齢が上がるほど妊娠しにくくなります。

そんなこんなで不妊治療をする人も急上昇しています。

国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、3組に1組の夫婦が「もしかして不妊かも?」と心配した経験があるようです。

そして、実際に不妊の検査や治療を受けたことがある、または現在受けている夫婦は、全体で18.2%、夫婦の約5.5組に1組だそうです。

そして切ないのが、日本産婦人科学会によると、不妊治療をしているカップルの半数以上が100万円以上の費用をかけているのに、体外受精でも妊娠に至るのはたった3割ということ!

しかもその割合は年齢によっても大きく変化します。

30 歳で不妊治療して赤ちゃんを授かる確率は19.9%とがくんと下がり、35歳で16.3%、40歳で7.7%、45歳では急激に減って0.6%・・・ちょっと驚きではないでしょうか。

治療の仕方に問題があるという意見もあるようですが、日本の場合は、それだけの問題ではなく、栄養状態の問題なんじゃないのか?と思わずにはいられません。

若い女性たちはダイエットしすぎて戦後の飢えた日本人以上の栄養失調状態だと言われていますし、

食べていてる人も加工食品を多用しすぎてビタミンミネラルの不足した新型栄養失調に陥っているのですから。

まずは妊娠できる体を作ることが先決です。

不妊はミトコンドリア機能障害の一つ

近年、不妊の原因は細胞内のミトコンドリア機能が落ちていることにあると言われるようになりました。男性精子の運動能力低下、女性卵子の老化との関連が指摘されています。

「ミトコンドリア」と言われても????となってしまうかもしれませんね。

ミトコンドリアは、細胞内にあるエネルギー工場のような器官です。

新たな生命を宿すには膨大なエネルギーが必要なので、卵巣や精巣にはミトコンドリアが集中しています。

また、卵子の中には10~20万個のミトコンドリアがあり、成熟し、精子と出会い、胚分割をするとき、そして着床するときにもミトコンドリアが作用していることがわかっています。

ですから、ミトコンドリアが減ってしまったり、働きが低下してしまうとなかなか赤ちゃんがきてくれない訳です。

ということは、”ミトコンドリアが元気に働くにはどうすれば良いか”、ということになりますよね。

ミトコンドリア機能を改善するには幾つかの要素がありますが、特に重要なのが栄養です。

今回はミトコンドリアを働かせ、妊娠に至るために必要な栄養素についてお伝えしたいと思います。

妊娠に必要なのは何と言ってもタンパク質

これまで妊娠を希望して相談してくださる方は全員栄養欠損が見られました。特にタンパク質量の少ない方が多く見受けられます。

タンパク質は体を作り機能させるために不可欠な栄養素。自分の体をなんとか動かすことで精一杯というようなタンパク量では、新たな命を育む余裕がありません。

動物性タンパク質の肉や魚を食べると、コレステロールも摂ることができます。

コレステロールは、女性ホルモンの材料となる大切な栄養素です。女性ホルモンが少ないと当然妊娠しにくい体になります。

偏ったダイエットをして、”りんごだけダイエット”とか”キャベツだけダイエット”なんてやっていると後々不妊に悩むことになります。それは、動物性タンパク質(コレステロール)の不足が大きな要因なのです。

体外受精などをするにしても、タンパク質をしっかりとって「産める体作り」をすることで成功率を高めていただきたいところです。

タンパク質が不足していないか以下のチェックリストを使って確かめてみてください。

時々起きるものにチェックを入れます。数が多いほどタンパク質不足は深刻です。ぜひ食事でとるタンパク質量を見直してみてください。

ちゃんと食べているのに・・・と思う人は、胃腸に問題があって消化吸収できていない可能性大です。

一度消化能力を調べにいらしてください。(血液検査でわかります)

タンパク不足チェック!

□ 1,肉や魚をあまり食べないで、野菜中心の食事をしている

□ 2,疲れやすい

□ 3, 痩せにくく太りやすい

□ 4, 肌トラブルがある、肌に張りがない

□ 5, 薄毛、パサパサの髪、枝毛が気になる

□ 6, 爪がもろくて欠けやすい

□ 7, 思考力、集中力が低下した

□ 8, つまらないことをクヨクヨ考えたり訳もなく不安になったりする

□ 9, もの忘れが激しい

□ 10, 寝つきが悪い、早く目が冷めてしまう

 

ミトコンドリア機能を高め、産める体作りに必要な栄養素

次に、ミトコンドリアを働かせ、妊娠〜出産に必要な栄養素をご案内します。

ビタミンA

ビタミンAは、細胞の正常な分裂をサポートしています。特に赤ちゃんの骨や神経の成長に欠かせないビタミンです。

ビタミンAの過剰摂取は奇形を産むと考えられていますが、それは活性型ビタミンA(医薬品の合成のもの)の場合です。

天然のビタミンAはよほどのことがなければ過剰症の心配はいりませんので、ウナギやレバーをむしろ積極的に召し上がってください。

また、ビタミンAは粘膜の材料でもあります。子宮の中も粘膜で覆われていますが、この粘膜がフカフカのベットでないと卵は育ちにくくなります。赤ちゃんが居心地の良いフカフカベットを作るためにはビタミンAが必要です。

ビタミンB群(特にビタミンB6、B12、葉酸)

葉酸は細胞分裂に必要な栄養素としてメジャーになっていますね。細胞内の核酸やタンパク質の合成に働きます。

厚生労働省でも、食品からの摂取(葉物野菜や肉)に加えて1日400μgをサプリメントで摂取することを推奨しています。

特に4週〜12週に葉酸が不足すると二分脊椎や無脳症などの先天性異常のリスクが上がります。

妊娠初期が重要で、妊娠が分かってから慌てて葉酸を意識しても遅いということになります。妊娠を希望する方は葉酸の摂取をなさるのが望ましいと言えます。

葉酸はB12と協働しますので、セットで摂りましょう。B12は貧血改善にも必須ですしね。

ビタミンB6はタンパク質の代謝に使われるほか、脳内ホルモンの材料となり心の安定に関わります。

また、妊娠中はつわりの改善、授乳中もお母さんがしっかりB6を摂っていると夜泣きが少ないと言われています。

ビタミンC

ミトコンドリアの一番の敵は活性酸素です。

活性酸素対策として、ビタミンCをしっかり摂ることで卵子の老化を遅らせることが期待できます。

(活性酸素の消去能力があるかどうかも血液検査で見ることができます。)

吸収の良いビタミンCとして当院ではリポゾーマルタイプのビタミンCをおすすめしています。

ビタミンD

近年の研究でビタミンDは妊娠に関わる働きが注目されています。ビタミンD不足によって、卵子の数が減少することが分かったからです。

卵子の数は、女性として生まれた時から決まっていて、年を追うごとに減少していくのですが、ビタミンDが十分あれば、卵子の減少スピードを遅らせ、良い卵子を保つことができるようです。

特に35歳以降の方は自分のビタミンD濃度を検査で見ておかれると良いでしょう。(血液検査でわかります)

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の女性はビタミンD不足であることが多く、ビタミンDを補充することで排卵率が上がると報告されています。

ビタミンDは1日15分ほど日光を浴びることで体内で産生されます。日焼け対策はお顔くらいにして、日光浴も心がけましょう。

日本人は国民総ビタミンD不足とも言われますから、サプリメントでの補充も有効です。

ビタミンE

ビタミンEは「妊娠ビタミン」とも呼ばれています。ホルモンの調節、排卵促進などに関わります。

またビタミンA、Cと共に活性酸素を消去しますのでミトコンドリア機能を高め卵子を守ります。

血流の改善にも役立つため冷え症の方にもおすすめです。

血流が改善されることで赤ちゃんに酸素と栄養を十分運ぶことができます。

産後もこのホルモン調節と血行促進の働きで母乳の出を良くすることが期待できます。

鉄不足は妊娠、出産に様々な影響があります。

・妊娠しにくい・出産時の出血量が多くなる・早産リスクが高い・低体重児が生まれやすい・産後うつのリスクが高い・鉄欠乏のお母さんから生まれた赤ちゃんは夜泣きが多い・乳児湿疹、アトピーになりやすい・・・ということが分かっています。

妊娠中は赤ちゃんに酸素を送るために赤血球が増えます。
赤血球を増やすために通常よりもたくさん鉄を消費するので、妊娠で貧血になってしまう人が多いのです。

鉄を効率的に摂取して貧血を防ぐために、赤身の肉や魚を意識的にとっていただきたいと思います。

血液検査で血清フェリチン値が低い方は、お肉を食べるくらいでは追いつかないことがあります。

その際は、妊娠前から出産、授乳中まで鉄サプリをおすすめすることがあります。ただ、鉄サプリは使い方が難しいのでぜひご相談ください。

亜鉛

亜鉛はタンパク質の合成や、インスリン分泌など300種類以上の酵素を活性化させます。抗酸化にも必要です。

特にタンパク合成に関わっているので、不足すると正常な細胞分裂ができなくなります。亜鉛は赤ちゃんの正常な発育に欠かせないミネラルなのです。

また、亜鉛はビタミンAと共に粘膜の材料にもなります。赤ちゃんにフカフカのベットを用意するために必須ということです。

亜鉛は「セックスミネラル」とも言われ男性は性腺や前立腺に高濃度に含まれており、性ホルモンの合成や精子の生成に深く関わっています。

それで、亜鉛が欠乏すると男性の性的な能力が低下する可能性があります。

女性の卵子にも亜鉛が多く含まれます。

DHA/EPA

DHA/EPAは魚油に含まれるオメガ3系脂肪酸で、食品から摂取しなければいけない必須脂肪酸です。

密かにおすすめしたいのがDHA/EPAです。赤ちゃんの知能を高める狙いだけではありません。それ以前に妊娠率を高め、早産リスクを下げる効果が数多く報告されています。

細胞膜の半分は油なので、細胞にとって脂肪酸のバランスはとても大切。多くの場合、オメガ3系脂肪酸が不足していて、炎症を起こしやすい状態になっています。

DHA/EPAで細胞膜の状態を改善し、ミトコンドリア機能を改善することで妊娠率が高まるのかもしれません。

コエンザイムQ10

抗酸化作用が強く、活性酸素による卵子の老化を防ぐということで、妊活中にはコエンザイムQ10がよく勧められます。

コエンザイムQ10は、活性酸素対策になるだけでなく、ミトコンドリア内でエネルギーをたくさん作るのにも活躍します。

 

さてここまでミトコンドリアを働かせ、産める体作りに必要な栄養素をお伝えしました。

たくさんの栄養素に圧倒されるように感じる人もいたかもしれませんが、これらは特別なものではなく、普通に健康に過ごすために必要な栄養素です。

赤ちゃんを望む方だけでなく、将来に備えたい方、より健康に過ごしたい方に参考にしていただけたら幸いです。

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(執筆:分子栄養学カウンセラー大野真理)

※病態の改善に必要な食事は人によって異なります。個人的にお試しになり健康被害が生じても、当院では責任を負いかねますのでご了承ください。
本記事の内容は、医学的治療に置き換わるものではありません。当院では、詳細な診察、検査を行った結果から個別に最適なお食事をご提案しています。栄養対策をご希望の方は分子栄養学外来をご利用ください。

 

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